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免疫とは?

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免疫とは

免疫とは、ウィルスや細菌などの有害な物質から体を守る反応の事で、免疫細胞が体内に侵入してきた時に、病気にならないよう自分の体とそれ以外を区別して排除する働きです。

例えば発熱して病原菌と闘ったり、くしゃみや鼻水で体外に異物を排出しようとする反応は免疫反応の一部で、不快な症状ではありますが、このような反応が無いと私達の体は安易に有害物質に侵されて病気になってしまいます。

免疫の役割を担う免疫細胞

免疫の役割は、主に血液の中の白血球が担います。白血球は様々な免疫細胞で構成されており、大きく分けると顆粒球、リンパ球、単球の3種になります。

免疫細胞の種類と役割

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白血球の中で一番大きく、白血球中2~10%を占める細胞です。骨髄で生成されて、血管中の血液内で数時間~数日間留まった後、血管の外に出てマクロファージや樹状細胞、ランゲルハンス細胞などに分化します。体内の死んだ組織、変異した細胞(がん細胞など)や体内に侵入した異物を貪食(※)して消化すると同時に、貪食した異物の抗原情報などを提示する役割を担う。

※貪食とは:体内の細胞が不必要なものを取りこんで消化し、分解する作用。貪食の対象となるのは、体内に侵入した異物(ウィルスや細菌など)、自然死した細胞、変異した細胞など。また、このような働きを持つ細胞は「貪食細胞」もしくは「食細胞」と呼ばれ、好中球、マクロファージ、樹状細胞など。

マクロファージ
貪食と抗原提示が主な機能となります。炎症の初期には好中球の働きが大きいですが、やがて多数のマクロファージが集まり強い貪食機能を発揮します。また、貪食して分解した異物の特徴を細胞表面に提示する機能(抗原提示)があり、これをヘルパーTリンパ球やBリンパ球が認識することで、サイトカインが放出されて免疫機能が働きます。

樹状細胞
体内に侵入する異物を感知し、その異物の抗原情報を提示する機能を持ちます。樹木のように木の枝ように突起を持ち、異物の侵入経路となりやすい鼻腔や肺、胃や腸などの消化器官に存在し監視する役割を担っています。異物を検知して細胞内に取り込んだあとはリンパ節に移動して異物のそれを自分の中に取りこみ特徴を覚えます。その後樹状細胞はリンパ節まで移動し自分の覚えた異物の特徴をヘルパーTリンパ球やBリンパ球に伝達します。

ランゲルハンス細胞
表皮に存在する樹状細胞で表皮全体の2~5%を占めています。皮膚から侵入しようとする細菌やウイルス、化学物質、かびなどの異物の他、放射線、紫外線、外気温等の刺激、皮膚内部の状況を常に脳へ伝達し、皮膚の均衡を保つ役割を担っています。

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特定の色素に染まる性質があり、染まりやすい色素の種類により「好中球」「好酸球」「好塩基球」の3種に分かれます。

好中球
もっとも数が多く顆粒球の90%以上を占めます。主に細菌やカビなどを処理する役割を果たします。異物に向かって進む性質「遊走能力」を備え、異物に近づき、強い貪食能力(※)で異物を細胞内に取り込みます。また強い殺菌能力も備えており、取り込んだ異物は酵素や活性酸素によって消化・殺菌・分解され死滅します。好中球自身は、異物を取り込んだ後に死滅し、その死骸は膿となって体の外に排出されるか単球(マクロファージ)によって処理されます。
ケガをした際、膿(うみ)が出てくることがありますが、これは好中球が異物を取り込んで死滅させたあとの好中球の死骸です。

※貪食能力:細胞が細胞の外にある個体や液体などの物質を細胞内に取り込む能力

好酸球
顆粒中の5~9%を占め、好中球と同様に、遊走能力、貪食能力、殺菌能力を備えています。好中球との違いはその対象で、花粉や寄生虫など細菌より大きいものに対して反応します。特殊な蛋白を出し、寄生虫やその卵を処理すると同時に、好塩基球から出されたヒスタミンを分解(不活性化)してアレルギー反応を和らげる働きもあります。しかし、その一方で、アレルギーによる炎症の原因にもなるといわれており、アレルギーの他寄生虫感染によって増える傾向があります。

好塩基球
顆粒中の1%以下となり顆粒球中で最も数の少ない細胞です。顆粒の中に、ヒスタミンやロイコトリエン、ヘパリンといった物質が含まれています。顆粒の中で通常は不活化の状態で存在しますが、好塩基球の表面にある免疫グロブリンEというレセプターの働きによりヒスタミンなどを放出してアナフィラキシーなどのアレルギーや炎症反応を起こします。役割や寿命など不明な点が多い細胞です。

※レセプター
受容体とも呼ばれ、細胞表面の膜に存在して細胞膜の外側にある物質と特異的に結合する。細胞はレセプターにより特定の物質を見分け,細胞の外からきた情報を受け取ることができる。

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リンパ球は、免疫機能の中心的な細胞で、ウィルスや細菌などを攻撃し排除する役割を担っています。骨髄から生成されて胸腺やリンパ節などで成熟し、血管やリンパ管などを通って全身を巡り、ウィルスや細菌などの外敵の侵入を見張ります。そして、外敵を見つけたらすぐに攻撃して排除します。リンパ球の働きは幅が広く、皮膚やアレルギー、内臓の病気などに関わっています。

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NK細胞(ナチュラルキラー細胞)
NKとはナチュラルキラーの略で、生まれつき(ナチュラル)ウィルスや細菌を殺傷する(キラー)能力を持っていることから命名されました。NK細胞は、高い殺傷能力を持ち、単独で機能することが特徴で、常に全身を巡りウイルス感染した細胞や悪性細胞などを見つけ次第、直接攻撃して死滅させます。生まれながらに備わっている自然免疫機能で重要な役割を担っています。

T細胞(Tリンパ球)
T細胞(Tリンパ球)は、骨髄で生成されて胸腺で成熟するリンパ球で、「T」は胸腺 (thymus) に由来しています。細胞の表面にT細胞受容体(T cell receptor;TCR)を備え、主に抗原を認識する役割を担います。

ヘルパーT細胞

●Th1細胞
細菌やウィルスに反応する細胞で、B細胞にその種類を伝達します。B細胞はこれを受けて抗体を生成してウィルスや細菌を死滅させ、同時にこの抗体情報を記憶します。また、B細胞だけでなく、キラーT細胞やNK細胞、マクロファージなどの細胞も活性化し、貪食作用、消化酵素などにより攻撃して死滅させます。情報伝達の際Th1細胞が分泌するのが「IFN-γ(インターフェロンガンマ)」というサイトカイン(生理活性物質)です。

●Th2細胞
Th2細胞は、ダニやカビ、花粉など、ウィルスや細菌より大きい物質に反応してB細胞に情報伝達し、B細胞で抗体を生成して攻撃します。その際Th2細胞が分泌するのが「IL-4(インターロイキン4)」で、Th1細胞から分泌される「IFN-γ」と「IL-4」は、互いに抑制し合ってバランスを保つように働いています。しかし、このバランスが崩れてTh2細胞の働きが優位になると、アレルギーになると言われています。

免疫システムが働くしくみ

①異物の侵入(ウィルス・細菌・カビなど)
②マクロファージと樹状細胞が分析
③樹状細胞がリンパ節に移動して抗原情報をヘルパーT細胞に伝達
④抗原を認識できるヘルパーT細胞が活性化してB細胞に伝達
⑤B細胞が抗原に合った抗体を生成し放出
⑥抗体が抗原と結合し不活性化
⑦不活性化した抗原をマクロファージと好中球が貪食



アレルギーと免疫細胞

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生まれた時点では、「Th2細胞」が優位ですが、成長するに伴い様々なウィルスや細菌が身体に侵入し、次第に「Th1細胞」の免疫の働きが活発になります。そのため、大人になるに従って「Th1細胞」と「Th2細胞」のバランスが取れ、正常な免疫の働きができるようになります。子供の時にアトピー性皮膚炎や、喘息、食物アレルギーがあっても、大人になってアレルギー症状が出なくなったという場合がありますが、その理由は免役バランスが保たれるようになった為です。

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しかし、現代では、以前に比べて衛生的な生活環境が整い、「抗菌」や「抗ウィルス」製品が溢れ、ウィルスや細菌に感染する機会が減少して感染することが少なくなり、結果として「Th1細胞」の免疫機能が働かず「IFN-γ」も分泌も促進されません。反面、環境汚染や食生活の変化などで、「Th2細胞」が反応する物質が多くなり、サイトカイン「IL4」の分泌も活発になっています。「IFN-γ」と「IL4」は互いに抑制しあって、バランスを保つのですが、生活環境がアンバランスな状態のため、「IL4」の分泌が過剰になる傾向があり、これがアレルギー患者が増加傾向にある背景です。

B細胞
B細胞(Bリンパ球)は骨髄で生成されて骨髄内で成熟するリンパ球で、「B」は骨髄(Bone marrow)に由来しています。ヘルパーT細胞からの情報を受信し、身体に侵入したウィルスや細菌、ダニ・花粉などのアレルゲンに合った抗体(抗体)を作り放出することで異物を排除します。また、「免疫記憶」という機能を持ち、一度作った抗体を記憶する性質があり、一度感染したウィルスの抗体は記憶され、二回目に同じウィルスが身体に侵入しても発病しないのはこのためです。また、予防接種はこの特徴を応用したものです。

[ 抗体とは ]

ウィルスや細菌など身体に侵入する異物には抗原(それぞれを特定する目印のようなもの)に特異的に結合し、その異物を身体から排除するタンパク質で、免疫グロブリン(Ig)とも呼ばれます。異物が身体に入った際、その抗原とぴったりする抗体を作って放出し、異物と結合して不活性化します。また、抗体が異物と結合すると、貪食細胞のマクロファージや好中球が活性化し、異物を取り除きます。

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免疫には「自然免疫」と「獲得免疫」の2種類があります。自然免疫とは、もともと体に備わっている免疫機能で、単球であるマクロファージや顆粒球(好中球、好酸球、好塩基球)リンパ球の中のNK細胞が働いて、身体に侵入した異物を攻撃したり貪食するなどして排除します。これらの働きで排除できなかった分については、リンパ球のT細胞やB細胞が働いて攻撃して排除しますが、この後者の働きを獲得免疫と呼びます。B細胞は抗体を作って異物を攻撃すると同時に、「免疫記憶」により抗体情報を蓄積するため、感染を繰り返す度に免疫力(抵抗力)が高まっていきます。

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「免疫力(抵抗力)が低下している」という言葉を聞いたことがあると思いますが、これはどういうことで、どういうときに低下するでしょうか?
まず、疫力の低下(抵抗力の低下)とは、身体に侵入する異物を排除する機能が低くなることです。ウィルスや細菌を排除できないため、風邪やインフルエンザの感染症にかかりやすくなります。下がる原因としては、①加齢、②ストレス、③睡眠不足、④食生活、⑤運動不足などが挙げられます

① 加齢
免疫力は20才前後でピークを迎えます。その後は年を取るに従って徐々に低下していきます。特に高齢になると免疫力の低下が顕著になり感染症にかかりやすくなります。

② ストレス
ストレスは自立神経のバランスを崩す原因となります。自立神経には交感神経と副交感神経があり、互いにバランスを取って調整していますが、ストレスによってこのバランスがくずれ、免疫細胞の量に変化が生じ免疫機能が正常に働かなくなります。

– 交感神経が優位の場合
アドレナリンが分泌され、アドレナリンのレセプターを持つ顆粒球が増加します。細菌の無いところで顆粒球が増えると大量の活性酸素が放出されて炎症などが起こります。また、血管が収縮して血流障害が起き、酸素と栄養が細胞に供給されなくなると同時に血管に老廃物が蓄積されます。

– 副交感神経が優位の場合
肉が弛緩して血管が広がることで血流が悪くなり、リンパ球が増えた状態なります。リンパ球は、アレルギーに関係する免疫細胞であるため、アレルギー症状が出やくなっている状態となります。

③ 睡眠不足
免疫細胞は睡眠時に活動が促進されます。また、リンパ細胞のうちのB細胞は睡眠時に抗体をつくるため、睡眠不足の状態では、免疫機能が働かず、抗体も生成されないという事になります。風邪などの感染症にかかった場合で、良く睡眠を取るというのは大変重要なことだということがわかります。

④ 食生活
ビタミン・ミネラルなどは免疫細胞の活性化や生成を促進します。また、砂糖(白糖)は、摂取して消化分解される際に、ビタミンBやミネラルが必要になり、大量に摂取することでビタミン・ミネラル不足に陥り、免疫の働きを低下させます。

⑤ 運動不足
運動不足は血液の循環が悪くなり、免疫系がうまく働かなくなります。また、NK細胞は、筋肉運動により活性化され、運動をしないと低下する性質があり、これらの要因で免疫力は低下します。


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